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今日は少し前からTwitterなどで話題にあげていた【酸化亜鉛】と【酸化チタン】という成分について少し詳しくお話しておきたいと思います!
テカリを抑える目的で【ベビーパウダー】をファンデ代わりに使うという話を聞きますが実はベビーパウダーの多くは有効成分の『酸化亜鉛』が皮膚のタンパク質と結合することで毛穴を閉塞し発汗や皮脂を抑制するメカニズム。毛穴の閉塞はニキビなどの… https://t.co/TtarZn7EkZ
スキンケア化粧品などで「使った途端に肌が白くなった!」と感じたら『酸化チタン』などの成分が入っていないかチェックしてみてください??これは白色のパウダー成分なので普通に白くなります。美白効果ではありません。以前韓国コスメのクリームでも話題になってましたが最近多いような気がします?
上記では
『酸化亜鉛』→「収れん剤」
『酸化チタン』→「白色顔料」
として話題に挙げていますが、
実は両者とも最も有名な化粧品の役割は『紫外線散乱剤』です。
ご存知の方は当然知っている情報だと思います。
紫外線散乱剤といえば『紫外線吸収剤』と並んで日焼け止めの主成分として配合される成分ですね。
うろ覚えの方はぜひこちらの記事でおさらいしておきましょう!
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酸化亜鉛も酸化チタンも吸収剤と比較してどちらも肌に負担が少ない散乱剤成分として一括りに説明される場合が多いですが、
実は両者の成分を比較すると色々と性能に違いがあることに気づきます。
実際の化粧品においてもその性能の違いを利用しているアイテムもいくらかありますので、
『酸化亜鉛も酸化チタンも同じ性質の紫外線散乱剤!』
という風に考えていると思わぬ失敗をすることも。
個人的にはこの違いはお肌が弱い方が下地や日焼け止めを選ぶ際にはとても大切なことですので
是非今日の記事でしっかり理解してお帰り頂くと良いと思います(*^-^*)
◎意外と知らない【酸化亜鉛】と【酸化チタン】の性能差
こちらに図示しているのが、
現在様々な化粧品で利用されている
【酸化亜鉛】と【酸化チタン】の性能差を一瞥した図です。
お写真は写真素材屋さんにはあまり良いものがなく、
実物の写真をより引用しております。
ご覧の通り、酸化亜鉛も酸化チタンも一見するとただの白い粉で、
見た目上ではほとんど区別は出来ません。
しかし詳しい性能を比較すると
どちらも同じ粉として一緒くたには出来ない特徴の違いがありますね。
まずは酸化亜鉛からその長所と短所を解説していきます!
◎【酸化亜鉛】の長所…ロングUVAに対応できる対応波長の広さと透明性が◎!
「酸化亜鉛」という成分の最も大きなメリットは、
その【紫外線に対する対応波長の広さ】だと僕は考えています。
ぱっと見ると酸化チタンも酸化亜鉛も同じくらいの白さの粉末なのですが、
紫外線への対応波長は酸化亜鉛の方が広いです。
(酸化チタン:290nm〜350nm、酸化亜鉛:290nm〜400nm)
しかも、実は現在利用されている全ての紫外線吸収剤を含めても、
長い波長側への対応の広さは酸化亜鉛が最も広いです。
これはつまり
肌を老化させる原因とされる『UVA波』の中でもより長い波長の光…【ロングUVA】にも対応できます。
このため
同じだけ使用しても酸化亜鉛の方が幅広い紫外線に対応でき、
酸化チタンよりも高いSPF・PAの日焼け止めを作ることが出来ます。
また粉体そのものの『透明性』も酸化亜鉛の方が上で、
白浮きしにくく、使い勝手の良い日焼け止めを作るのに長けていると言えそうです。
◎酸化亜鉛には【収れん作用】がある?!
また、
冒頭のTwitterでも話題にしていますが、
酸化亜鉛は成分そのものの特性として『収れん(収斂)作用』という性質を持っています。
ベビーパウダーの主成分に用いられているのはそのためで、
こういった『薬用』のベビーパウダーは『医薬部外品』となっており、
?
この医薬部外品有効成分が何を隠そう【酸化亜鉛】です。
酸化亜鉛の有効作用はなどで解説されています。
特に注目したいのは酸化亜鉛の【薬効薬理】で、
そのまま引用すると以下の通りです。
皮膚のたん白質に結合又は吸着して不溶性の沈殿物や被膜を形成し、収れん、消炎、保護並びに緩和な防腐作用を現す。
また、毛細血管の透過性を減少させ、血漿の浸出や白血球の遊出を抑制するので炎症を抑える(抗炎症作用)と共に、創面又は潰瘍面などを乾燥させる。
このように酸化亜鉛は皮膚のタンパク質と結合して皮膚を「収れん」する作用を持ちます。
収れんというのは【引き締め効果】のことですね。
この作用で毛穴を引き締め発汗を抑制するため赤ちゃんの汗疹(あせも)などを抑制することができます。
またこの作用を利用すると、
ベビーパウダーで毛穴を引き締めることにより汗や皮脂テカリを防止する効果も期待できるでしょう。
※ただしベビーパウダーに用いられる酸化亜鉛と日焼け止めに用いられる酸化亜鉛は成分名こそ同じですが、酸化処理や表面処理が異なっていて反応性に大きな差があるものと考えられます。日焼け止めの酸化亜鉛は紫外線に対する安定性が重要なので表面処理(コーティング等)により安定性を向上させており、ベビーパウダーほどの収れん効果は期待できません。
◎酸化亜鉛の短所…金属アレルギー体質の人は合わない可能性も!
以上から、非常に優秀な紫外線散乱剤である【酸化亜鉛】ですが、
かなり重要なデメリットがあります。
それが「金属アレルギー体質」の人には合わない場合があるということ。
酸化亜鉛はベビーパウダーの項でも説明したように、
成分そのものは皮膚のタンパク質と結合する性質を持った成分です。
アレルギーというのは基本的に【タンパク質】系の成分しかその原因にはなりませんが、
タンパク質との反応性に長けた物質は反応後の変性タンパク質がアレルゲンとなってしまう場合があり、
特に皮膚タンパク質と結合しやすい成分は潜在的にアレルゲンになる懸念があります。
特にベビーパウダーの酸化亜鉛は反応性がむき出しですから、
そういう体質の人は必ず注意した方が良いですし
日焼け止めの酸化亜鉛も一応コーティング等で安定性を高めていますが、
汗などに溶け出したり皮膚表面の常在菌や酵素などの働きや他の成分との相性によってはタンパク質との結合が起こり、
アレルギーを起こす可能性は十分考えられます。
特に「亜鉛」という金属は【真鍮】などの安価なアクセサリーの原料として利用されており、
アレルギーになりやすい金属成分の筆頭格です。
ちなみにかずのすけも亜鉛系の金属アレルギーがあり、
酸化亜鉛系の日焼け止めは長時間塗りっぱなしだと痒くなったり吹き出物がでたりします(^^;)
(最近以前よりも使えなくなってしまってかなりショックを受けてます…。。泣)
あとTwitterでも書いているように、
タンパク質と結合して不溶性物質を作るため、
毛穴が閉塞してしまいニキビなどを誘引する懸念もあります。
ベビーパウダーだと特に注意ですが、
さすがに普通の日焼け止めの場合は大丈夫だと思います。
ただ気になる場合は一応毛穴が詰まりやすいニキビ肌質の方は気をつけた方が良いかもしれません。
◎【酸化チタン】の長所…金属アレルギーになりにくく低刺激性が抜群!
短所から先にまとめてしまいますが、
先程から酸化亜鉛の項でも述べているように
酸化チタンは酸化亜鉛ほど紫外線への対応波長が広くなく、ロングUVAには対応できません。
また酸化亜鉛よりも白色が濃い粉末で白浮きしやすく
濃度を濃くすると真っ白になるため高いSPFやPAのものを作りにくいです。
しかし、それを補って余るほどの長所があります。
それが【金属アレルギーに非常になりにくく、大変安定性が高い】という点。
これは『チタン』という金属の特徴で、
チタンは空気に触れるとすぐにとても安定性の高い【酸化皮膜】というものを作ります。
チタンそのものはそこそこの反応性がありますが、
この酸化被膜の特性によりタンパク質との反応を起こさないことから
【チタン】そのものが金属アレルギーに非常になりにくい金属とされています。
最近ではアレルギーになりにくいアクセサリーの金属としても【チタン】がとても注目されており、
かずのすけも金属アレルギー体質ですがチタン系なら安心して付けられるので重宝しています(^^)
頻繁に付けてるのがこういう↓『ブラックチタン』というタイプのアクセサリーで、
プラチナやゴールドなどより圧倒的に安価でありつつもキラキラしすぎない光沢感がメンズ向けでとても気に入っています(^o^)v
とても丈夫で変形しにくいのも良いですよね!
◎とても安全な白色顔料なのでスキンケア化粧品に配合される例も
化粧品においても同じで、
酸化亜鉛や他の白色粉体と比較しても非常に安定性が高いのが特徴なので、
最近だと美白系のスキンケア化粧品に配合して白さを演出する用途に利用されることもあります。
?
まぁ「美白効果バツグン!」といいつつ白色顔料で白くしている…っていうことの是非には議論がありますが、
酸化チタンそのものはとても安定性が高い粉体なので
スキンケアに多少入っていても皮膚刺激やアレルギーなどになるリスクは非常に低いです。
恐らくメーカーもこの性質を加味して酸化チタンを選んでいるものと思います。
(あと白浮きしやすいのもひとつ重要な要素かもしれませんね;)
以上から、
日焼け止め効果としては酸化チタンは酸化亜鉛には及ばないものの
高い安定性と低刺激性が抜群なので
お肌が荒れやすい敏感肌の方や金属アレルギー体質の方は
酸化チタンのみの日焼け止めや下地等を探した方が懸命かもしれません。
◎【酸化亜鉛】&【酸化チタン】の特性まとめ
というわけで、上記を端的にまとめると
《日焼け止め性能》
酸化亜鉛 > 酸化チタン
《低刺激・低アレルギー性》
酸化亜鉛 < 酸化チタン
という感じにまとまります。
酸化亜鉛の方が数字的にも使用感的にも優秀な日焼け止めを簡単に作れるので広く汎用されている印象があります。
実際酸化チタンのみの日焼け止めや下地はかなり珍しく、
良い奴を探すのも一苦労ですm(_ _;)m
酸化チタンは粉の乳化処方が甘いと真っ白でギシギシになりやすい成分ですから、
「わーい酸化チタンだけだー!」と思っても使用感的に使えたものではないものも多いので…;
あとちょっとややこしい【着色剤の成分表記ルール】や【メイコンテイン制度】などで
酸化亜鉛や酸化チタンが入っているかどうかを成分表から読み解くのに少し面倒なコツがあります。
成分上位に書いて無くて一番うしろに書いてあるから微量配合で肌に影響しないかと思いきや、
実は主成分として入っている…なんていうパターンもありますので
またいずれ敏感肌や金属アレルギーの方向けに
日焼け止めや下地の着色剤や顔料成分の読み方を解説する記事も書いていきたいと思います。
というところで長くなりましたが本日は以上となります!
皆様の化粧品選びの参考になれば幸いです(^_^)ゞ
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